以前も投稿しましたが、私はこの一年半、ある20歳のシングルマザーを支えてきました。
これは一年前。
私の振り袖を貸して成人式を迎えた時の写真です。
親からの虐待で家出を繰り返す中で妊娠し、出産して自宅に戻ると、親族からの虐待は彼女だけでなく、赤ちゃんにまで及び、うちの事務所に、赤ちゃんを抱えながら飛び込んできました。
あれから彼女と私は、様々な事を共に乗り越えてきました。普通の家庭生活、20歳の生活を一緒に暮らしてきました。虐待を受けている子は、それしか知らないために、それが虐待だという認識が薄い事もわかりました。
むしろ、色々感じさせてもらい、教えてもらったのは私の方でした。
彼女がどれだけ生まれ変わろうと頑張っても、連鎖から抜け出す事は至難の業です。自分が虐待を受けてきたために、子育てしているつもりでもできていないという現実にもぶち当たり、反抗もされました。
それでも彼女はこの一年、進学を決めて猛勉強してきました。きっかけは市立船橋高校の高橋先生との出会いです。
彼女は吹奏楽部でしたが、家庭事情で諦めた経緯があり、市船の高橋先生が練習演奏を聞かせてくださいました。
『あなたにはこういう高校生活は戻らない。じゃ、ここからどうする?』
周りは口を揃えて、進学なんて無理だ、と言いました。私は、無理でもいいと思いました。途中で投げ出して当たり前。自分の意思で決意した事をやり切る事で、受かっても落ちても、これまでの人生を振り切る事ができると感じたからです。若いうちこそ、やりたい事を思いきりやってみる時期が必要です。高橋先生はそんな彼女を支えてくださいました。
彼女は見事に一年勉強を続けました。志望校の合格圏内にも入り、いよいよあと一週間で本番です。
これが、負の連鎖を断ち切る最大の大勝負。
頑張れ。
乗り越えろ!