さかのぼりますが、先週。
市川児童相談所、船橋支所。
以前SNSでも成人式の振袖を貸して着せてあげた話をご紹介しましたが、あれから一年近く、1人のシングルマザーの女性をお世話しています。
実は赤ちゃんが半年前に児相に措置されていたのですが、このたび帰ってくることになりました。
私は《母親にとって一番近い大人》として児相の面接を受けました。
20歳の母親は虐待を受けて育ちました。彼女はその過去を振り切ろうと、この半年、一生懸命働き、勉強してきました。自分が親に愛された経験の無い子どもは、自分が親になり、赤ちゃんを愛していても、どうしていいかわからないのです。
また虐待を受け育つ子は、自分の親がなんとなく普通では無いと感じながらも、自分が虐待を受けている事が理解できていない場合が多くあります。
これだけ暴力を受けてなお、親の愛情を欲しがり、社会人として自立すると、給与を搾取されるケースも散見します。
この半年、私は彼女から20年の壮絶な生い立ちを聞き、彼女は私を通して一般的な親の考え方をしりました。《虐待の連鎖》と耳にしますが、抜け出すのは過酷を極めます。
未来を開くためには、彼女が自身の《今》を、全て親の虐待のせいにする事を止める必要があります。
この瞬間から、全ては自身の選択。
彼女が夢を叶えて過去を振り切ること、そして赤ちゃんものびのびとすくすく育つよう、最善の環境はなんなのか。
ここからスタート。
私はとにかく見守ることしかできません。